しげです。
今回は世界一周の予防接種について。
はじめに概要です。
- (特に途上国へ行く人は)渡航外来やトラベルクリニックで相談する
- 予防接種履歴を母子手帳などで事前に調べる
- 予防接種は早めに行動する(間隔を空けて複数回打つものもある、黄熱病予防接種の前7日間と後28日間は他の予防接種が打てない)
- 黄熱病予防接種推奨地域(中南米・アフリカ)へ行く人は黄熱病の予防接種をする
次に今回私が受けた予防接種の紹介です。
- 黄熱病
- A型肝炎
- 破傷風
- はしか・風しん混合(MRワクチン)
以下は話題に出たけど見送った予防接種。
- B型肝炎
- 狂犬病
以下は、予防接種ではなく、予防薬で対処する病気。
- 高山病:もらった
- マラリア:もらわなかった
それでは、以降で細かく説明します。
渡航外来・トラベルクリニック
予防接種の情報は厚生労働省検疫所のFORTHというサイトにまとまっています。
ただ自分だけで判断できる人は多くないと思います。
予防接種に迷ったら渡航外来やトラベルクリニックに行ってください。
旅先を伝えたらオススメの予防接種を教えてくれます。
希望したらその場で予防接種を打ってくれます。
それが一番速くて確実、安心です。
病院は検索すれば普通に出てきます。
参考までに私が利用したのは品川イーストクリニック。
予約した6/4に相談兼診察後、当日にA型肝炎と破傷風を打ちました。
6/18に再訪してはしか・風しん混合(MR)ワクチンを打ちました。6/4に相談兼診察は終えていたので、この日は相談料(診察料)は取られませんでした。
内容 | 品川イーストクリニック(税込) | 国立国際医療研究センター(税込) |
相談料(診察料) | 2,916円 | 3,045円 |
A型肝炎(輸入品) | 15,120円 | 10,800円 |
B型肝炎(国産品) | 8,640円 | 5,940円 |
破傷風 | 3,780円 | 5,400円 |
はしか+風しん(MR) | 9,936円 | 8,640円 |
狂犬病 | 16,200円 | 14,580円 |
ネット上に「国立国際医療研究センター」の金額が公開されていたので「品川イーストクリニック」と比べてみました。
※品川イーストクリニックは病院で閲覧した料金表を基に記載(2019/6/4現在)
※国立国際医療研究センターは以下料金表を基に税込金額を記載
http://travelclinic.ncgm.go.jp/011/vaccineprice.pdf
これを見ると病院ごとに金額が異なるようです。
例えばA型肝炎は「国立国際医療医療研究センター」の方がかなり安いです。
少しでも安く済ませたい方は、可能であれば事前に電話で値段を聞くと良いかもしれません。
黄熱病
黄熱は蚊によって媒介されるウイルス性の感染症で、致死率は5~10%ですが、流行時や免疫をもたない渡航者などでは、60%以上に達するという報告もあります。アフリカや南米の熱帯地域に渡航する人に必要なワクチンです。黄熱予防接種証明書を入国時に要求する国や、乗り継ぎの時に要求する国もありますので、検疫所で確認して下さい。黄熱予防接種証明書は接種後10日目から生涯有効です。過去に発行された有効期間10年の証明書も、そのまま生涯有効となりますので、廃棄せずに大切に保管してください。
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
黄熱病といえば、野口英世が死亡した病気としても有名ですね。
予防接種推奨地域への入国、推奨地域を経由した入国の際に、予防接種の証明書(通称イエローカード)が求められる場合があります。
発症した場合は重症化もしくは死亡のリスクもあります。
予防接種推奨地域へ行く場合は予防接種してください。
予防接種推奨地域はFORTHのサイトで確認できます。
予防接種が可能な施設はかなり限られるようです。
私は東京検疫所で行い、費用は3,680円でした。
要予約なので、早めに連絡してください。

接種すると証明書(通称イエローカード)がもらえます。
接種10日後から生涯有効みたいです。この機会に打っておくと今後が楽です。
なお、黄熱病予防接種の前7日間と後28日間は、他の予防接種が出来ません。
他の予防接種は早めに済ませてください。
私はこの制約で、B型肝炎の予防接種はそもそも無理と言われました。
ちなみに、黄熱病は生ワクチンというものらしく、同じ生ワクチンに限っては、黄熱病予防接種と同日なら打てるそうです。
はしか・風しん混合(MR)ワクチンも生ワクチンとのことで、私は東京検疫所で黄熱病予防接種後、同日中に品川イーストクリニックでMRワクチンを予防接種できました。
A型肝炎
A型肝炎は食べ物から感染する病気で、アジア、アフリカ、中南米に広く存在します。発症すると倦怠感が強くなり、重症になると1か月以上の入院が必要となる場合があります。途上国に長期(1か月以上)滞在する人におすすめするワクチンです。特に60歳以下の人は抗体保有率が低いため、接種をおすすめします。
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
東京検疫所で黄熱病を予約した際にも接種を勧められました。
FORTHのサイトでも「渡航前の予防接種をお勧めしています」でした。
食べ物で入院は嫌なので私は接種しました。
転職が決まっている皆さんは、帰国後フルパワーで働ける健康へのお金はケチらない方がいいかもしれません。
A型肝炎は国産品と輸入品があります。
国産品は複数回、輸入品は1回で済むということで、私は輸入品を打ちました。
品川イーストクリニックで15,120円でした。
B型肝炎
以前は輸血や医療従事者の注射針による針刺し事故など血液を介した感染が問題とされていましたが、現在ではB型肝炎(活動期)の母親から生まれる新生児期を中心とした感染と、思春期以降の性行為(唾液や体液の濃厚接触)を通じた感染の2つが主な原因となっています。
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
一般に健康な(免疫不全でない)成人の感染では一過性感染が多く、急性肝炎の経過をとるものと不顕性感染となるものがあります。一過性感染例では劇症化して死亡する例(約2%)を除くと、多くは、およそ3か月で肝機能が正常化します。
ワクチンは4週間間隔で2回接種し、さらに、20~24週間後に1回接種します。
複数回打つ必要があるので、私のスケジュールではそもそも接種不可でした。
FORTHのサイトでも「局地的な発生があるなど、リスクがある場合には接種を検討してください」なので大丈夫かなと思ってます。
破傷風
破傷風菌は世界中の土壌の至る所に存在し、日本でも毎年患者が発生しています。破傷風は傷口から感染するので、冒険旅行などで怪我をする可能性の高い人におすすめするワクチンです。特に、途上国では、けがをしやすく、命に関わることもあるので、接種を検討してください。
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
破傷風ワクチンは1968年(昭和43年)から始まった3種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日せき)に含まれていますので、定期予防接種で破傷風・ジフテリアワクチンを12歳の時に受けていれば、20代前半位までは免疫がありますので、接種は不要です。その後は、1回の追加接種で10年間有効な免疫がつきます。
以下を総合的に判断して私は打ちました。
- 日本を含め世界中で感染の可能性がある
- 1回の追加接種で10年間免疫がつく
- 金額が高くない
品川イーストクリニックで3,780円でした。
はしか・風しん
かかったことがない方、予防接種を受けたことがない方、ワクチンを1回しか接種していない方または予防接種を受けたかどうかがわからない方には、ワクチン接種をおすすめします。
一部編集して引用 https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
病院で今まで接種したことがあるか聞かれたので、事前に母子手帳などで調べた方がいいです。
ちなみに私は母親に聞いてみましたが、母子手帳がもう手元に無く分からないとのことでした。
以下を総合的に判断して私は打ちました。
- 今までに2回打ったか不明
- 日本を含め世界中で感染の可能性がある
- FORTHのサイトで「渡航前の予防接種をお勧めしています」
はしか・風しんは生ワクチンということで、私のスケジュールでは黄熱病と同日しか打つチャンスはありませんでした。
黄熱病予防接種後、当日に品川イーストクリニックへ行き、9,936円でした。
狂犬病
狂犬病は、発病すればほぼ100%が死亡する病気です。海外では、オセアニアなど一部を除きイヌだけでなくキツネ、アライグマ、コウモリなどの動物に咬まれることによって感染する危険性が高く、長期滞在、研究者など動物と直接接触し感染の機会の多い場合や、奥地・秘境などへの渡航ですぐに医療機関にかかることができない人におすすめするワクチンです。
https://www.forth.go.jp/useful/vaccination.html
ワクチンは4週間隔で2回接種し、さらに6か月から12か月後に3回目を接種します。3回のワクチン接種後、6か月以内に咬まれた場合には0日(咬まれた日)、3日の2回の接種が必要です。また、6か月経過後に咬まれた場合には0日、3日、7日、14日、30日、90日の6回のワクチン接種が必要です。
品川イーストクリニックと東京検疫所の両方の医師に勧められましたが、以下を総合的に判断して私は打ちませんでした。
- 1回約15,000円と高く、しかも複数回打たないといけない
- 事前に予防接種してても、噛まれたら追加で打たないといけない
- 予防接種してなくて噛まれても、後から打てば助かる
- 噛まれたことに気付かない可能性はほぼ無いはず
- 近くに病院がない僻地へ行かないので、噛まれても後から打てるはず
ただし、事前に接種してない場合、噛まれてから24時間以内に1回目を打つ必要があるようです。
接種してる場合、なる早で良い(猶予期間が少し伸びる)らしいです。
また、その後打つ回数も何回か少なくて済むようです。
なので、もし噛まれた場合、より安全かつトータルでも安くなるかもしれません。
不安な方は予防接種することをオススメします。
高山病
高山病の対策は予防接種ではなく予防薬です。
マチュピチュやウユニ塩湖は3000メートル以上のエリアを通るので、念のため入手しました。

品川イーストクリニックでダイアモックスという薬が5日分、処方料込みで2,484円でした。
マラリア
マラリアの対策は予防接種ではなく予防薬です。
マラリアは高い薬だと1錠1,000円。滞在後も1週間飲む必要がある。1週間の滞在だと滞在前日も含めて15日分、15,000円かかるとのことでした。
安い薬だと1錠100円。滞在後も4週間飲む必要がある。1週間の滞在だと滞在前日も含めて36日分、3,600円かかるとのことでした。
南半球は現在冬だし、標高の高いエリアには媒介蚊はいないので、標高が低いエリアに行った時だけ、媒介蚊が活動する夕方から明け方に、蚊に刺されないように長袖と虫除けで対策すれば、リスクはかなり低いと判断し、今回は入手しませんでした。
まとめ
予防接種をしたくても出発に間に合わないため打てない事態にならないために、旅行を検討し始めたら予防接種についても調べることをオススメします。
医師に相談の上、皆さん一人一人の旅行に合った対策をしてください。
転職が決まっている方は、帰国後元気に働くため、必要な対策はどうかケチらずに。
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