ハウアーユー?しげです。
前回はテーブルマウンテンを1時間半かけて登った俺。
引き続き2019/07/28の今回はテーブルマウンテンを下る話。
※前回がまだな方は先にお読みください。
ケーブルカー駅へ
17:01 帰りはケーブルカーに乗るため、ケーブルカー駅へ。
これから徒歩で下山しようと急いでる若者とすれ違う。頂上で初めて人を見た。
君達も行きはケーブルカーで来たのかい?
いくら若いとはいえ、もうすぐ日没。今から降りたらギリギリだ。
日が暮れると危ないから急ぎなよ。心の中で無事を祈る。

17:05 刻一刻と変わる雲は相変わらず綺麗。
それにしてもあまりに人がいない。向かってる建物がケーブルカー駅なのか不安になってくる。

17:15 やっとケーブルカーの案内を見つけホッとする。合ってた。あと12分。

17:21 ケーブルカー駅の近くにはこのようなビューポイントも用意されている。
一面覆われた雲の下から車のエンジン音やクラクションが聞こえる。何とも不思議な感覚。
一見何も無いように見えるこの雲の1,000m下にはケープタウンの街が広がってるんだ。

17:23 頂上は風が強く、雲の流れもメチャクチャ速い。普段見かけない筋状の雲。

17:24 なんて表情しやがる。こんなとこに俺一人なんて、やはりここは天国か。

17:25 夕陽が照らす雲海をバックにケーブルカーの建物が見えてくる。
ほほう。中々ロマンチックじゃないか。筋状の雲が夕陽を揺らし、これまた良い仕事をしている。

17:27 ここまで歩き続けた俺には尋常じゃない絵ヅラに見える。神々しい。これで楽に帰れる。

17:29 下りの最終は18時ちょうど。意外と早い。あぶね〜。18時ならギリ日没見れるかな?

17:29 建物の左手には雲の隙間からケープタウンの街。

17:31 ケーブルカーの隣にはカフェとショップもある。
最終ケーブルカーの時間が近いからか、2軒とも閉まってる。
俺の水とビールがぁ。まあ良い。あと30分もすれば下に降りれる。
昼のマック以来、一切水分取ってないけど、まだギリ耐えられる。

17:32 どこを撮っても絵になる。

17:32 夕陽も神々しさを増していく。なぜここに俺しかいない?
事件発覚。地獄のゲート開く
そろそろ俺も帰る準備をしよう。ケーブルカーのチケット買わなきゃ。
入り口と書かれた駅の扉を開ける。ガチャ、ゴン。ゴン。ゴーン。
あれ?開かない。終了が近いからこっちの扉は閉めてんのかな?
もう一つの扉へ。ふん。ふーん。こっちも開かない。どうなってる?
中に人影が見える。ドン!ドン!ドン!扉を叩くけど気づかない。
と思ったらただの椅子だった。雰囲気が明らかにおかしいぞ。
その時、ようやく目に飛び込んできたのは。。。

17:34 アニュアルメンテナンス。俺にも分かる英語。年次メンテナンス。7/8〜8/18。
コネクティングドッツ。全てが繋がった。
なぜあんなに降りてくる人が多かったのか?降りてくる人が皆しんどそうだったのか?
なぜ同じタイミングで登っている人が全然いなかったのか?
なぜ頂上に全然人がいなかったのか?
なぜさっきの若者がものすごい急いで下りようとしていたのか?
なぜカフェもショップも閉まっていたのか?
伏線は沢山あった。気づこうと思えば気づけたはずだ。
気まぐれに登ろうとせず、もし行きにケーブルカーを使おうとしたら、そこでも気づけたはずだ。
なのに。今の今まで気付かないとは。またやっちまった。
でも、まさか街一番の観光名所が長期メンテナンスだなんて。ちっきしょう。
ところがどっこい、てやんでえ。落ち込む時間も反省する時間も俺にはほとんど残されていない。
もうすぐ日没だってんだ。急げ!とにかく明るい内に行けるとこまで下りろ!俺は走り始めた。
始まった地獄の下山
かなりの角度の岩の階段を一時間半、延々水無しで登り続けた俺は既に限界寸前。
それでももう残された手段は己の体だけ。時間を稼げる平らな頂上はできる限り走りたい。
でも少し走るだけで、ももはプルプル、膝はガクガク。上りのダメージが思ったよりも深刻だ。
しかし暗くなったら相当危険だ。事態は一刻を争う。とにかく走れる範囲で走る。

17:46 登山道へ。まだ明るい。イケる。元来た道を急いで下る。

17:59 まだこれだけある。少し暗くなってきている。

下りは余裕だと思っていたが、想像以上にきつい。
ここの階段は段差が大きい。一段下りるごとに、ダメージが蓄積した膝へ体重がモロに伝わる。
最初は一歩で一段下りてたが持続不可能。今は二歩で一段。ペースがどうしても上がらない。
焦る気持ちを嘲笑うかのように膝がカタカタと震える。気を抜けばカクンと落ちそうになる。
気持ち折れそうだけど下りるしかない。調べなかった俺が悪い。明るい内はとにかく止まれない。

18:17 泣きそうだ。だいぶ暗くなってきた。頻繁に写真を撮る余裕ももうない。
でも全て自分が選んだ道。「諦めたらそこで試合終了」
安西先生ありがとうございます。あなたの言葉のおかげで、俺はまだ歩き続けられます。

18:24 かなり暗い。もうこれ以上明かり無しは無理だ。iPhoneのライトを点灯する。
ライトを使えば明るくはなるが、その分片手が塞がる。
不意に滑った時、コケた時リカバリーが遅くなる。
「いいか焦るな。焦るなよ。ケガしたら本当に終わりだぞ。歩けなくなったらお終いだ。」
「もう暗くなったからいくら時間かかっても同じ。ゆっくりだ。ゆっくりでいいぞ。」
「とにかく安全第一だ。無事帰りさえすれば、それだけでいいんだ。」
独り言で自分を鼓舞し、励まし、棒になった足を気力だけで前へ。
そろそろ水分不足も限界だ。さすがにこれ以上水分を取らないと、体が動かなくて怪我する。
良かった。近くの岩の間からわずかに水が滴っている。わずかだが水分補給できた。

18:37 壊滅的暗さの中、見覚えのある看板を発見。きっと残り30分ほどだ。頑張れ!

18:54 「見てくださいこの夜景。いや〜綺麗ですね。こんな夜景撮れるの俺だけですよ。なぜならこんな時間に誰も残ってませんからね。」なんて冗談を言いながら自分を鼓舞する。

18:57 ついに入り口に到着。なんとか生きて帰ってこれた。
市内へ戻って夕飯

19:01 この時間に下山した人だけが見れる夜景のご褒美。
近くにあるベンチに座りながらウーバーを呼んで待つ。
この時間にタクシーなど走っていない。ウーバーが無かったら更に街まで歩くとこだった。
ウーバーですら、ドライバーから2連続でキャンセルされる。
この時間にこんな場所で呼ぶなんて、待ち伏せ強盗か何かと思われたか。
思い返せば、山道に山賊か獰猛な動物がいたら俺完全に終わってたな。

19:14 無事ウーバー乗り宿へ。6km9分57ZAR(約400円)

19:56 夕飯は近所のピザ屋。昼はマック、夜はピザだが今日の消費カロリー的に無問題。

ようやく水とビールにピザ。72ZAR(約500円)。

腹減り過ぎてて追いピザ。29ZAR(約200円)
本日はこれにて就寝。
最後に
まさかこんな地獄になるとは夢にも思わなかったテーブルマウンテン。
とにかく無事に帰れて良かった。
皆も行く時はケーブルカーの営業確認してね。登山はケッコー辛いよ。
今回はここまで。
次回は喜望峰に行きたいけど行けるかな?
ではまた!
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コメント
Ridiculous quest there. What happened after? Take care!